維新の名前は残すべき。結いとの対等合併に未来はない 

 日本維新の会共同代表である橋下徹氏は、果たして維新の会をどのような政党に育てたいのだろうか。それが政権を握り、安定して運営できる政党だというのであれば、いま歩んでいる道の先に目指しているものはないだろう。

 日本維新の会と結いの党との合併が秒読み段階となっている。
江田氏「結いは夏までになくす」橋下氏も前向き http://www.yomiuri.co.jp/politics/20140424-OYT1T50012.html?from=ytop_main5

 直近の維新の会の目標といえば、議員立法のための要件である「衆議院議員20人、参議院議員10人による発議」のうち参議院の要件を満たすことである。また、議院運営委員会の理事のポストが得られるのも参議院議員10人である。結いの党と合流すればこれが可能になる。

 これによる利益はとても大きいのだが、維新にとって、「維新という名前を捨ててまで」手に入れたいものなのだろうか。名前は非常に重要である。一般的には名前が変わった瞬間から別の政党としての歴史が始まるし、いままで苦労して広げてきた支持者たちにもう一度別の名前を浸透させなければならない。

 維新にとって、結いの党の人材とはそうしたコストを払うべき相手なのであろうか。以下に結いの党国会議員の一覧と当選回数を挙げる。

結いの党国会議員と当選回数一覧(14名:衆9参5)
(いずれも閣僚経験なし)
衆議院議員
* 青柳陽一郎(あおやぎよういちろう)
* 初当選2012年 当選回数1回
* 井坂信彦(いさかのぶひこ)
* 初当選2012年 当選回数1回
* 井出庸生(いでようせい)
* 初当選2012年 当選回数1回
* 江田憲司(えだけんじ)
* 初当選2002年 当選回数4回
* 柿沢未途(かきざわみと)
* 初当選2009年 当選回数2回
* 小池政就(こいけまさなり)
* 初当選2012年 当選回数1回
* 椎名毅(しいなつよし)
* 初当選2012年 当選回数1回
* 畠中光成(はたなかみつなり)
* 初当選2012年 当選回数1回
* 林宙紀(はやしひろき)
* 初当選2012年 当選回数1回

参議院議員
* 小野次郎(おのじろう)
* 初当選2010年 当選回数1回
* 衆議院初当選2005年 当選回数1回
* 川田龍平(かわだりゅうへい)
* 初当選2007年 当選回数2回
* 柴田巧(しばたたくみ)
* 初当選2010年 当選回数1回
* 寺田典城(てらたすけしろ)
* 初当選2010年 当選回数1回
* 真山勇一(まやまゆういち)
* 初当選2012年 当選回数1回

 当選回数が最も多いのは党首の江田憲司氏で、4回。当選回数2回が3人。14人中残る10人が当選回数1回の新人議員である。閣僚経験のある者は一人としておらず、与党経験のある者もほとんどいない。こうしてみると、彼らに頭数以上の価値を見出せる人が果たしてどれだけいるだろうか。

 政党名とは、まさしく党の顔であり、党の理念を示す第一のメッセージである。それを、議席を手に入れるためだけに、格下相手の取引において変更してしまうのであれば、理念なき政治と言われても反論できない。

 議席数で格上の維新にとっては、政党名は何よりも守るべきものであり、そのためには結いの議員をもう少し厚遇してでも、取引材料にさせないことが重要である。対等合併を標榜し、「お付き合い」で名前を捨てるなど愚の骨頂である。

 民主党、維新の会、みんなの党、結いの党など、これまで野党は「政界再編」を掲げて離合集散を繰り返してきたが、それでは政権担当能力を担保するような団結力は生まれ得ない。第二の民主党を作っても意味は無いのだ。

Noriaki Horiuchi / この投稿の説得力:50%

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